一人だからできること、一人だからこそ必要な備えなど、これから一人でエステサロンを開業する方の為の参考ページです。
どのような形式であれ、エステサロンを開業するためにはそれぞれにリスクは存在します。
リスクをどれだけ把握し、事前にリスクヘッジしておくかが重要です。
これからお一人でエステサロンの開業を目指す方へ、ご参考になれば幸いです。
数多くあるエステサロンの中、一人で経営しているサロンがもっとも多く、その中でも3年以上継続できているサロンはほんの一握り。1割も満たしていないと言われています。つまり、サロンを存続させることが難しいということ。
しかし、その他の業種と比較しても、経営が格段に難しいというわけではありません。国家資格などが不要なために開業へのハードルが低くなり、準備不足(知識不足)のままオープンしているサロンが多いことが原因と考えられます。
そのため、予め備えておけば必要以上に心配することはないということ。
まずはエステサロンの開業方法を確認していきましょう。
個人オーナーとして一人で開業する方法と、スタッフを雇う方法と2種類あります。
他店で経験を積んでから開業する方、独学、スクールで学び独立する方など様々です。
それぞれの形態でかかる費用や集客への影響、お客様がもつサロンのイメージが異なります。メリット・デメリットをしっかりと把握し、資金やコンセプトにあったものを選択しましょう。
エステの資格で代表的なのが、一般社団法人日本エステティック協会、一般社団法人日本エステティック業協会(AEA)、一般社団法人CIDESCO(シデスコ)。すべて民間団体で、開業のために資格の取得は必須ではなく、国家資格もありません。
年齢や経験は問わず、施術スペースがあれば開業できるエステサロンですが、サービスレベルの保証や他店との差別化、お客様への安心要素として必要に応じて資格を取得するとよいでしょう。
「あなたのサロンといえば〇〇!」といった、他店には負けない一押しメニュー(強み)を確立し、サロンの価値を高めましょう。これだけは負けないというメニューは、お客様が数多くのサロンからあなたのサロンを選ぶ理由となります。
メニューを絞ってしまうと集客の窓口が狭くなるように思いがちですが、一度サロンに来店いただき信頼関係ができると、他メニューでの単価UPも期待できます。あれもこれも、となってしまわないように、ぶれないコンセプト設定が大切です。
エステ開業時の事業計画の立て方について詳しくはこちらから>>>
機器を導入せず、ハンドテクニックのみで経営していくことも可能なのがエステの特徴。エステ機器の導入の有無で開業資金が大幅に異なります。まずは本当に必要かどうか精査することから始めましょう。
エステ機器導入の主な目的としては、
などがあげられます。
導入方法もリース・レンタルなども選択できるため、今後のビジョンや費用対効果を考え決定しましょう。
サロン形態やコンセプト、開業場所など様々な要因で異なってきます。
コンセプトにあった演出(内装、サービス)でブランド力を高めることも可能です。最低限必要な物に加えて、顧客満足度を上げるために内装や備品にどの程度予算を費やすのか。
ターゲットの年齢、平均所得、お悩み、エステサロンに何を望んでいるのか等を調査してコンセプトを決定した後、予算を算出すると良いでしょう。
毎日ご予約がすべて埋まっているとは限らないため、空いた時間に集客、技術レッスン、経営(資金管理、帳簿などの事務作業)、日々のサービスの見直しなどの業務を行うことになります。ご予約が埋まっていれば、営業時間外の対応が必要となりプライベートの時間も裂くことに。プライベートの時間やお客様の施術時間をきちんと確保するためにも、お一人でサロンをされる場合は完全予約制にしておくと安心です。
体調不良や怪我など、何らかの理由でサロン業務が遂行できなくなる可能性もあります。スタッフがいない一人サロンの場合は、代わりに頼れる人がおらずお客様にご迷惑をおかけすることに。
最も大切なことは体調など自己管理をきちんとすること。そして、いざという時のために代替え案のご提案(非常勤の方を予め見つけておく、次回サービス時のお詫びの対応、他店へのご案内など)を予め決定しておくことで、急な事態にもスムーズに対応できます。
電話予約は緊急度が高く大切ですが、施術中に対応に追われると、手が止まって施術時間が伸びてしまいお客様も良い気持ちがしません。後のお客様にもご迷惑がかかってしまう可能性もあります。
インターネット予約の活用(ネットご予約特典をつける)や留守番電話に予めメッセージを録音し、後ほど折り返すなど対策を行いましょう。
予約ミスがないにこしたことはありませんが、起こる可能性もゼロではありません。可能であれば同日中に対応するのがベストですが、すでに予約が埋まっていることもあります。お客様は大切な時間を確保しご来店いただいています。同日中に対応可能なのであれば、近くのカフェにご案内。もしくは、スタッフがいずとも対応できるメニューを受けておいていただくなど精一杯の対応を心がけましょう。
ベッド数、スタッフの人数が限られている一人サロンの場合、1日に対応できる人数も限定され自ずと売上上限も確定します。そのためメニューの価格設定はとても重要です。
【毎月必ず必要な額(経費)+ ご自身の収入】で最低限必要な予算を算出し、1ヶ月のうちどのくらい来客してくれそうか予想を立てます。そこから周辺地域の相場や、利益率などを考えて1人あたり単価を慎重に決定しましょう。
ただ、高いだけではお客様は納得してくれません。価格以上の価値を提供できるようなサービスと技術でメニューの構成も考えましょう。
一人でできることには限界があります。お客様にもご理解ご協力をいただけるよう、日頃からお客様とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築いておくことが大切です。
また、全てを一人で抱え込んでしまうのではなく、上手に周りの人の力を借りることでリスクヘッジにも繋がります。同じようにサロンを経営する人、近隣の店舗など、もしもの場合に助け合える関係も築いておくと良いでしょう。
お一人でサロン経営を行っていると日々の業務に追われて、新しい技術や情報、人と触れ合う機会が減りがちです。他店との交流を図ったり、セミナーや勉強会に参加するなど情報を収集できる環境に身をおくことを意識しておくと良いでしょう。
一人で経営しているからこそ律してくれる人もおらず、不安や焦りから陥りやすい点。
壁にぶつかった時にはコンセプトとターゲットを見失わず、当初の目的に合わせて改善していくのがベスト。モチベーションを保つこと。どうしてサロンを築いたのか。どんな人に来てほしくて、何を目的にやっているかを毎日意識し、ぶれない心を作るようにしましょう。
安易な価格変更は禁物です。客足が遠のくと、お客様を集めるために価格を下げてしまうサロンがあります。一度下げた価格は上げるのは難しく(お客様の理解を得にくい=離客につながる)、客層も変動します。
一時的な対策をとるのなら「モニター価格」やなどで明確な理由付けをするようにしましょう。
(月収30万円+経費10万円)÷一人あたりの単価10,000=月40名施術
1日あたり1〜2名集客
(月収30万円+経費10万円)÷一人あたりの単価5,000=80名
1日あたり3〜4名集客
(月収30万円+経費10万円)÷一人あたりの単価20,000=20名
1日1名
例)
サロン周辺のお客様で、ターゲット層が30代主婦(子持ち)の方の場合
毎月お子様へのお金もかかりご自身の収入がないため自由に使える金額が少ないことが想像されます。(開業するサロンの立地によっても左右します。)価格を高く設定しすぎてしまうと集客で行き詰まってしまう可能性もあるため、空いた時間に気軽に通いやすい価格設定とサロンの雰囲気にする。
逆に、少し遠方の方でも自身のご褒美として通っていただくための特別な時間を演出するのであれば、少し価格は高めに設定し、贅沢な時間を味わえるメニュー構成を設定する。 等
立地、ターゲット層、コンセプトによって適正価格が異なります。
周辺の競合サロンや平均価格ばかりではなく、ご自身のサロンのコンセプトに合わせた価格を決定しましょう。
サロン経営の目安となる数字がつかめると、自ずとご自身が思い描くサロンの売上も予測できるようになります。
(A)の場合、価格に見合った時間・技術・サービスの提供ができれば、遠方でも通っていただける可能性が高くなります。
サロンまでの移動時間を加味しても訪れたいと思っていただける演出をすることで、商圏範囲は広く設定することもできます。
逆に(B)の場合、近隣の方が気軽に通いやすいコンセプトや価格を設定にし、定期的に通いたくなる親しみやすいサロンを演出するなど方法は様々。
価格、ターゲットの年齢層によっても獲得しやすい集客の方法は異なります。
一人サロンの場合、チラシやフリーペーパーへは費用対効果が得られず負担となることも考えられます。現在はインターネットが普及し、ご自身でサロンの宣伝をしたり様々な人とコンタクトを取れる環境が整っています。自身で対応することでコストの削減にもなり、顧客心理を考えるようになりサロン経営にも活かせます。ホームページやブログ、SNS、メルマガなどを上手に活用し、興味関心の高いユーザーのみに宣伝を行う「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」を上手に活用するとよいでしょう。
心に残るおもてなし。心地よい会話。お客様のお好みを理解し、あなた自身のファンを作ることが大切です。
インターネットが普及した現在では人件費がかからない分ネット販売価格の方が安く、実店舗ではその分サービスの質が求められます。サービスの質によって顧客満足度は変動するため、エステだけでなく、これらのサービスを求めてエステティシャンに会いに来るというお客様も少なくありません。
あなた自身も商品の一つであり、価値を与えられるようお客様とコミュニケーションをとり信頼関係を築くことが大切です。
新しいことへ挑戦していくための勇気。低迷している時にも耐え忍べる忍耐力とぶれない心。ご自身の決定に自信を持てないといつまでも適切な判断できなかったり、不安が残ります。
判断基準がなければ誰でも悩み不安を抱くもの。開業前にしっかりとコンセプトを立てぶれないコンセプトを作り、自分自信を信じることも大切です。
もしもの場合に備えておくこと、時には周りの人の力を借りることで一人サロンでも十分上手くやっていくことができます。すべて一人で抱え込んでしまわず上手に人に頼ったり、困った時にはアドバイスもらえる人がいると安心です。
フォレストエステティックスクールでは、これから開業を目指す人のために無料でセミナーを開催しております。同じ志を持つ方とのコミュニティーを広げたり、開業のための知識を身につけるために活用していただいております。
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